第212回《1998年1月より》 日本酒と料理を楽しむ会
2015年4月22日開催

飲み干した「結 富久福」、そして「柏庵」の料理


今月は、
茨城の「結城酒造」にお越しいただきました。

「結城酒造」は、
結城紬の里でもある、茨城県結城市において江戸時代に創業。400年になるといいます。
産業で栄えた街には、銘醸古醸あり! 150年前に建てられた蔵で、いまも造りが行われています。
主要銘柄は「つむぎ娘」ですが、現在は、家族中心の超小規模で
特定名称酒を主体とした丁寧な酒造りを行っており、
その銘柄は「結(むすび)ゆい」と「富久福(ふくふく)」。
敷地内にある鬼怒川水系の伏流水を仕込水に使用しており、
やわらかで口当たりの優しい造りが特徴です。

当日は、蔵元女将の浦里美智子さんにお越しいただきました。
普通にお嫁さんとして嫁ぎ、『好きなお酒が飲めて幸せ!』と思っていたら、
いつのまにかご主人の造りを手伝うのが面白くなり、この2年は
ほとんど女将が、酒質の設計から造りまで“指示”を出すそうです。
夏は、県の醸造研究所に通って、独り占めのようなカッコで修行に励んでいます。
そんなスーパーウーマン女将を囲んで、結城の酒を飲み干しました!


<酒選テーマ>
蔵元を囲む「結ゆい」「富久福」 結城酒造 ゲスト:浦里美智子さま コーディネート:西田信博

【出品酒】(写真左から)


①結ゆい 純米吟醸酒 やまだにしき
 兵庫県産山田錦 50% 亀口直汲み生原酒 16~17%
 
②結ゆい 純米吟醸酒 びぜんおまち
 岡山県産備前雄町 50% 亀口直汲み生原酒 16~17% 
  
③結ゆい 特別純米酒 あかいわさんおまち
 岡山県赤磐市雄町 60% 亀口直汲み生原酒 16~17%

④結ゆい 特別本醸造 まっしぐら
 青森県産まっしぐら 55% 生原酒 18~19%

⑤結ゆい 純米吟醸酒 まっしぐら
 青森県産まっしぐら 45% 亀口直汲み生原酒 16~17%

⑥富久福 特別純米酒 山田錦60
 栃木県産山田錦 60% 亀口直汲み生原酒 16~17%
 
⑦富久福「美智子ラベル」純米酒   山田錦90 25BY
 兵庫県産山田錦 90% 一回火入れ 17~18%

⑧富久福「美智子ラベル」純米酒   山田錦90 26BY
 栃木県産山田錦 90% 一回火入れ 17~18%

※ファンの間では通称「ゆい」。でも正式には商標上の問題があって「むすびゆい」なんだそうです。
※「山田錦90」は、小規模蔵の宿命で、精米は全て外注なんだけれど、1回で仕込むコメの量が少なくて精米機を通せず、仕方がなく“普通の食米精米機”のお米屋さんにどこまで磨けますか?と相談したら、「やれて90%」と言われて、結果苦肉の策で高精米のお酒を造ることにしたんだとか、。さすが、新人女性杜氏、常識に縛られない発想があります。

印象に残ったのは「富久福 山田錦90」25BY。常温でも燗しても抜群でした! 「結ゆい 特別本醸造」も旨し!



 今月の会場は  そば・割烹「柏庵 
  


お刺身「初鰹と鰆 のあぶり」ネタといい、一手間といい、抜群でした。


前菜(左から)「新ジャガ艶煮」「つぶ貝煮物」「サヨリ一夜干し」

泉州産玉ねぎ
「もずく酢のもの」「玉子焼き」


焼き物は「鰆の木の芽焼き」。まさに春の魚、木の芽の風味が抜群の相性でした。

「若竹椀」


天麩羅「白魚磯辺揚げ」。


煮物「はまぐり 富久福蒸し」。酒蒸しの酒に、なんと、贅沢にも「富久福 山田錦90」を使用。ぐーのねも出ず。  
玉子とじそば
柏庵さんのいいところは、最後食事にチュルッと「半せいろ」。日本人に生まれてよかった!

焼きおにぎり
さらに水菓子「ヨーグルト」ごちそうさま。

(2015年4月22日水曜日開催)

美智子さん
美智子女将と、仲介いただいた西田さん。楽しみな蔵が、また増えました。何年後か、成長した「美智子」を飲ませていただきます。





《日本酒と料理を楽しむ会 アーカイブ》
第210回以前の記録は右から辿ってください  こちら
第2
11回150325開催の「秋田NEXT5」ときの字の料理は  こちら