第214回《1998年1月より》 日本酒と料理を楽しむ会
2015年6月24日開催

飲み干した「黒松仙醸」、そして「きの字」の料理


今月は、
天下第一の桜の名所として知られる信州高遠から、「仙醸」を特集します。

武田信玄による天文16年(1547年)の築城以来、
城下町700年の歴史の中で文化と美意識を育んできた高遠(現在は伊那市)。
この地に酒造業を興したのが、黒河内松治郎です。
幕末の慶應2年(1866年)に太松酒造店として創業。
以来140年、酒造りの伝統は、高遠酒造株式会社、仙丈ヶ岳にちなんで
現在の株式会社仙醸へと名を変えながら継承されてきました。

今回は、代表銘柄「黒松仙醸」の中から選りすぐりを、そして
全国8酒販店のみ取扱いの限定ブランド「こんな夜に…」シリーズと、
幅広く尚且つ希少なラインナップを揃え、利きました。

この会でも何回も両ブランドに酔わされてきましたが、
新しい杜氏になって、そしてひと蔵飲み倒すのは初めてです。

酒撰は、東京の営業担当・日下部さんです。


<酒選テーマ>
「黒松仙醸」「こんな夜に、、、」を楽しむ 酒撰:日下部 康徳

【出品酒】(写真左から)

①こんな夜に… 満月雫 純米大吟醸  (ひとごこち40%精米・1801酵母)
②黒松仙醸 プロトタイプ16  (ひとごこち40%精米・1801酵母)
③黒松仙醸 大吟醸無濾過原酒 25BY  (ひとごこち40%精米・1801酵母)
④こんな夜に… 山椒魚 純米吟醸 生(非公開米50%精米・1901酵母)
⑤こんな夜に… 愛山 純米吟醸 生原酒奔酒  (愛山55%精米・長野D酵母)
⑥こんな夜に… 山女 純米吟醸 生  (美山錦55%精米・長野D酵母)
⑦黒松仙醸 金紋錦 純米吟醸直汲み生原酒  (金紋錦55%精米・701酵母)
⑧こんな夜に… 鹿 特別純米 生  (ひとごこち60%精米・1501酵母)
⑨こんな夜に… 鹿 特別純米 20BY  (ひとごこち60%精米・1501酵母)
⑩こんな夜に… 雷鳥 純米 生  (美山錦70%精米・701酵母)


⑦番の「金紋錦」は長野県の古い酒米だそうで、今再び注目されて復活しつつあるそうです。木島平村でしか、栽培されていない!
全体に、酸が主張しているお酒が多かった印象ですが、④番の「こんな夜に 山椒魚」は常温に戻してやると、その酸がとてもいい感じに上がってきました。⑨番の「こんな夜 鹿」も、精米ほどほどの磨きで燗も◎でした。


 今月の会場は 酒味処 「きの字 お料理のテーマは『夏野菜の肴 いろいろ』
  


「トマト梅漬け」まさに夏野菜!


左は「四川きゅうり」

泉州産玉ねぎ
こちらは「セロリきんぴら」


「オクラチーズ」。いい仕事してくれます。

「はぐら瓜塩昆布」。


お刺身は「かつおたたき」でした。ほかに「豚冷しゃぶ」も。


「冬瓜そぼろ煮」。冬瓜は本当に鶏出汁と合いますね。  
玉子とじそば
「だしのせ豆腐」。

とうもろこし
食事は「とうもろこし飯」と「かぶっ葉汁」。ごちそうさま!

(2015年6月24日水曜日開催)

美智子さん
日下部さん、今回は「仙醸」の首都圏営業部長として、酒撰してもらいました。また、次なる注目の蔵を発掘してください





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