第65回《1998年1月より通算159回》 日本酒と割烹料理を楽しむ会
2010年11月24日開催

飲み干した銘酒・稀少酒と 四谷「酒徒庵」の料理



 “列車旅行の友”としてしっかりブランドの格立ができている「菊水」。
しかし半面、ややもすると生酒の、あのアルミ缶のイメージのみが記憶に残っています。
でも北越の雄「菊水」は、懐が深かった! 5つの銘柄があって、それぞれ個性がある。
それをずらっと利けて、いい企画になりました。

いかが飲み干した、銘酒。
また、2度目3度目、やりたいですね。


<酒選テーマ>
蔵元を囲む「菊水」 菊水酒造株式会社 若月 仁さま 宮村伸一さま   企画:深田辰夫
http://www.kikusui-sake.com/

出品酒(左から)
 
●「菊水の純米酒」
  定番のラインアップ、菊水シリーズ。やや辛口で、燗にしてもおいしい。

●「菊水 純米大吟醸」
  その名も「菊水」という酒米を使った大吟醸。一時この酒米は途絶えてしまったそうですが、
  たった25粒の種籾から復活させたもの。ラベルの文字は、その米の稲穂で書いたもの。

●「無冠帝 純米大吟醸」
  日本酒が一級酒、二級酒で分かれていた時代、いい酒を造っても税金で高くなっては飲んでもらえないと、
  あえて二級酒として吟醸クラスの商品を発売した、その意気込みを「無冠の帝王」と名付けた。
●「無冠帝 純米吟醸」
  純米吟醸は、二級酒として吟醸酒を商品化した初のものだそうです

●「特別商品 関東信越局 出品酒」
  もちろん、普通では飲めない“出品酒”、蔵元をお呼びするのでご相伴にあずかれます。

●「季節商品 新米新酒ふなぐち」
  お馴染みの「ふなぐち」ブランドにも4種類あって、緑ラベルは新酒の生づめ、秋だけ限定の季節商品。
  4合瓶というのも、われわれには珍しいですね。

●「限定商品 節五郎 元禄酒」
  江戸元禄時代に飲まれていたであろう、酒の味わいを再現した商品。
  世の中贅沢になると甘さを好むといわれますが、まさに甘くて酸っぱい酒。面白い酒に仕上がっていました。
  ぜひ、一度お試しを。

●「季節商品 にごり酒 五郎八」
  今月の目当ての一つでもある、にごり。季節限定酒。昔ながらの製法を守っているため、面白いことに
  日本酒の原点でありながら、今は“リキュール”扱いだとか。税金とのせめぎ合いですね。
  リキュールだから、というわけではありませんが生で飲んだあとは、蔵元には“カクテル”を提案いただきました。
  2種。一つは「ミルク(牛乳)割り」。ひとつは「オレンジ割り」。
  にごりの甘さが、妙に牛乳にもオレンジもマッチ。いけました。皆さまも、お試しあれ。

 今月の会場は 「酒徒庵」
新宿区四谷1-23 上野KGビル1F   電話03−3351-6119  http://www.shutoan.com/food.html
  

前菜。左から「シラスおろし」「帆立ジェノベーゼ漬」「海老しんじょう」「秋刀魚甘露煮」「里芋コロッケ」。実は、里芋コロッケ、抜群でした。

先付けの「豆腐の旨煮」。

焼き物の「目鯛粕漬け」。
刺身は「変わり鯖スモーク」。少し香草も添えて、燻味を利かせたお刺身でした。
煮物「イナダ揚げ出汁」。

さすが牡蠣の店酒徒庵、「牡蠣土手鍋」がドカンと。季節ですねえ。
本日の牡蠣は「赤崎産」。三陸大船渡の海の幸! 写真としては見た目悪いですが、土手鍋のあとの「雑炊」、たまりません。 菊水さんがお持ちしてくださった、酒宴のお遊びグッズ「鶯盃」と「うぐいす徳利」。それぞれしかけがあるので、お猪口に注ぐとき、お猪口から飲むとき「ヒュルルル」と鳴ります。いや実に楽しい。ひとつ欲しくなりました。
(2010年11月24日水曜日開催)

左)生産統括取締役の若月さん。右)営業部の宮村さん。お世話になりました。わざわざ、新発田から駆けつけてくださいました。
菊水酒造さんには「日本酒文化研究所」という立派な施設があって、昔からの製法を守り継承しつつ、新たな研究をするなどひとつの地酒蔵とは思えない活動をしていらっしゃいます。“うぐいす盃”などをお持ちいただけるのも、こんな施設を設立される姿勢のたまものでしょう。
どなたでも見学可能だそうです、若月さん宮村さんを訊ねていきましょう

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