第226回《1998年1月より》 日本酒と料理を楽しむ会
2016年6月22日開催

飲み干した「木戸泉」、そして「柏庵」の料理


今月は、
房総いすみ市大原の『木戸泉』を堪能しました。

「木戸泉酒造」は明治12年(1879年)創業。
独自製法の“高温”山廃仕込みを、昭和31年から導入して以後は
山廃による“旨き良き酒”を造り続ける一方で、“きれいな吟醸酒”を造らない蔵として独自性を放っています。

“高温山廃仕込み”とは
先先代の3代目が保存料に頼らない長期熟成可能なお酒を目指して開発した醸造法。
蒸米+米麹+仕込み水をタンクに投入した時に、タンク内を55度という高温に保って発酵させる。
不要な雑菌を殺す効果と、糖化を早めるなど麹や酵母、乳酸菌の働きを元気にする効果がある。
この結果醸される酒は、香りは控えめながら、米の旨味が強く乳酸由来の爽やかな酸がしっかりとキレを作る味わい。
コク深く幅がありボディにふくらみのある“旨き良き酒”ができ上がります。
精米60%未満の吟醸銘柄は、原則造っていない。

ラブコールに応えていただき、
五代目蔵元杜氏 荘司勇人氏をお招きすることができました。
氏を囲んで、『高温山廃』の神髄をたっぷり利くことができました。

千葉のお酒のおいしさを 再発見!



<酒選テーマ>
蔵元を囲む「木戸泉」 ゲスト:荘司勇人さま 木戸泉酒造

【出品酒】(写真左から)


1)自然舞スパークリング 生(活性) 米;五百万石(岩手県産自然栽培米) 精米60%
2)純米アフス生原酒 米;総の舞(千葉県産)65% ※アフスの由来はこの銘柄の生みの親3人の頭文字から
3)PURE PURPLE 2015(生原酒) 米;岡山県産雄町60% ※限定流通品
4)純米 びん囲い火入れ(1回)(原酒) 米;千葉県産総の舞65%
5)自然米 山田錦(生原酒) 精米60%
6)白玉香 (生原酒) 米;兵庫県産山田錦60%
7)純米醍醐 火入れ(2回) 米;兵庫県産山田錦60%
8)DEEP GREEN 2014BY 火入れ(1回) 米;兵庫県産山田錦60% ※限定流通品
※8を除くすべて15BY

「PUREPURPLE」「自然米山田錦」「白玉香」の生原酒系は、すべて燗上がりして、とても美味しかったです!
また「アフス」は純米酒なのに、梅酒かと間違えるくらい香りも味も出ていて、旨くて面白い酒でした。

木戸泉、イイ蔵です。



 
 今月の会場は そば・割烹「柏庵 
  


先付け。左から「姫サザエ」と「カボチャ天婦羅」。オレンジの餡は、柿だったかな?


「もずく酢」、「枝豆」。

泉州産玉ねぎ
「出汁巻き玉子」「岩のりの煮こごり」


旬の「稚鮎」。素焼きにして、レモンで頭から。苦さはしっかり、鮎のもの。ツマミにサイコー!

「お造り」は、カンパチの昆布ジメ、初鰹、甲イカ。たぶん。


煮物は「旬野菜の煮浸し」


お椀は「お豆腐と鯛のアラ」。山椒の実が季節を。  
玉子とじそば
揚げ物は「かき揚げ」。


最後食事は「柏庵の盛り」、デザートも添えられて。

(2016年6月22日水曜日開催)


蔵元杜氏、荘司さん
。いい仕事しています。正直、こんなに美味しいとは思っていませんでした。失礼いたしました! 脱帽!! 今年の1等賞かも。



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