第89回《1998年1月より通算183回》 日本酒と料理を楽しむ会
2012年11月28日開催

飲み干した銘酒稀少酒と、 「オールザットジャズ」の料理




今月は、
「サケガイ SAKE GUY」こと、ジョン・ゴントナー氏をお招きし、その酒選を楽しみました。

ご存知の方も多いと思いますが、改めてジョンのプロフィールを紹介すると、、、。
1988 年英語教員として来日後、日本酒の魅力に取り付かれて日本酒ジャーナリストに転身。
英字新聞「The Japan Times」に94年より8年間日本酒コラムを連載し、現在は「メトロポリス・Metropolis」にコラムを連載中。
また在日外国人向け日本酒セミナーも定期的に開催していらっしゃいます。
著書には意欲作「日本人も知らない日本酒の話」(小学館)や「The Sake Companion」(洋書)など。
英語で日本酒が語れる希有な存在として、伝道師役で世界を飛び回るかたわら、
日本酒の輸出にも力を注いでくれています。日本酒業界の、救世主といっても過言ではないでしょう。
http://www.sake-world.com/html/books.html#handbookM

そんなサケガイに、約3年ぶりで酒選をお願いしました。テーマは「海外でよく売れている酒、これからよく売れそうな酒」。
最近はかなり日本酒の理解も進んで、海外でも「吟醸」系や「生酒」系がよく売れているとのこと。
ただ本人が、5年前の好みが生や吟醸で今は燗酒や純米に移ってきたことを考えると、燗酒が人気が出てくるとも話されていました。しっかり、燗向きの「諏訪泉 満天星」などもチョイスしてもらいました。
とても面白い酒選で、堪能できました。

<酒選テーマ>
 蔵元を囲む「海外でよく売れている酒、これからよく売れそうな酒」 酒撰人:ジョン・ゴントナー氏

出品酒(写真左から)

●「天青 酒未来仕込み 純米吟醸」
 新しい酒米「酒未来」を使った熊澤酒造(神奈川県茅ケ崎)意欲作

●「出羽桜 山廃仕込 純米吟醸」
 中堅蔵が挑む山廃純米 出羽桜酒造(山形県天童)。海外では「田酒」などを扱っている商社が扱っていて、売れているそうです。

●「天虹 純米酒」
 2010年静岡市の吉屋酒造が残念ながら廃業、その「忠正」ブランドを「曽我鶴」の萩の蔵酒造が引継ぎ新創業。
 社名を駿河酒造場に変え「天紅」を新たにラインナップに加えた(静岡市駿河)。まだまだ300石製造。

●「富久長 八反草 純米吟醸」
 女性杜氏のパイオニア今田さんが復活させた酒米「八反草」。1年半前のものから、どんな成長を遂げているでしょう?
 今田酒造本店(広島県安芸津)

●「李白 雄町 純米吟醸 原酒」
 6月に特集した李白ですが、この1本は通常、日本では飲めない商品だとか。(島根県松江)

●「諏訪泉 満天星 純米吟醸」
お燗で飲みます。外国人にとってお燗はエキゾチックでしょうが、よく売れるとは嬉しい限り。
 諏訪泉酒造(鳥取県智頭町)

●「天の戸 天黒 純米 黒麹仕込み」
 焼酎で使われる黒麹を採用した逸品。鹿児島と秋田のコラボがとてもユニークで、美味しかったです。原酒。
 浅舞酒造(秋田県横手)

●「くどき上手 10年古酒」
 秘蔵酒! 山田錦を45%精米した純米大吟醸をジョンが提供してくれます。亀の井酒造(山形県鶴岡)



 今月の会場は 「オールザットジャズ
  

秋深く「衣かつぎ」と「ぎんなん」。お塩でシンプルに。

ジャズといえば「ホタル烏賊一夜干し」。ほかに「数の子わさび」「竹輪」

同じく「ポテサラ」。
「鱸の昆布ジメ」に「出汁巻き卵」。ウ〜ん、ジャズさんどんどん腕上がっています。
「豚キムチ」。オールザットらしい!

「枝豆と数の子」。普通に美味しかったよ。

ほらね「合鴨のソテー」が出てくるなんざア、レベル上がってます。
そして定番「自家製スモーク」鯖とビーフとチーズ。

締めに「かやくご飯」。ごちそうさま!
(2012年11月28日水曜日開催)

日本酒業界を支えてくれているジョン。日米の往復忙しい中、酒撰を引き受けていただき、ありがとう! ナイスガイ! です。


《日本酒と料理を楽しむ会 アーカイブ》
第80回以前の記録は右から辿ってください  こちら
第81回120328開催の酒選と料理は  こちら
第82回120425開催の酒選と料理は  こちら
第83回120523開催の酒選と料理は  こちら
第84回120627開催の酒選と料理は  こちら
第85回120725開催の酒選と料理は  こちら
第86回120822開催の酒選と料理は  こちら
第87回120926開催の酒選と料理は  こちら
第88回121024開催の酒選と料理は  こちら