第58回 日本酒と割烹料理を楽しむ会 2010年4月28日開催

飲み干した銘酒・稀少酒と 東池袋「ふみな」の料理



今月は、「七賢」(山梨)にスポットを当てました。
南アルプスから湧出する清廉な水は、日本有数のミネラルウォーターになっていますが、「七賢」はその水をほしいままに使って吟醸を醸してきました。
この会でも、久しぶりの登場です。中国の故事“竹林の七賢人”から命名したシリーズ全7銘柄をずらりと並べました。すべて限定酒なので、蔵に行かない限り、7本すべて飲める機会なんて、まずありません。


<酒選テーマ>
 蔵元を囲む「七賢」  酒選人:粟澤充雄専務  企画:阿部保幸
            山梨銘醸株式会社  北杜市白州町台ヶ原

出品酒(左から)
 
●「ゲンカン」(本醸造 生)
    五百万石,はえぬき)精米65% 酵母:協会701号 日本酒度±0 酸1.6 アミノ酸1.5 アルコール18.5
    甘さの後から酸味と苦みが広がり、その後また柔らかな甘みが口中を包み込むようなお酒です)
●「リュウレイ」(吟醸 生)
    美山錦(55%)酵母(協会901号日本酒度(+8.0)酸(1.5)アミノ酸(1.1)アルコール(17.5)
    うすい甘みの後に豊かな酸味が鮮烈な印象をのこします
●「オウジュウ」(大吟醸 生)
    山田錦(40%)酵母(協会901号)日本酒度(+3.0)酸(1.1)アミノ酸(0.9)アルコール(15.5)
    なめらかで、瑞々しく充実している。精緻な酸味が、 しなやかさと切れ味の良さをもたらしている
●「ショウシュウ」(純米 生)
    ひとごこち(65%)酵母(自社酵母)日本酒度(+1.0)酸(2.3)アミノ酸(1.4)アルコール(17.5)
    酸のバランスが軽妙で、余韻に苦みを伴う旨味がある
●「サントウ」(純米大吟醸 生)
    山田錦(50%)酵母(協会901号)日本酒度(+2.0)酸(1.4)アミノ酸(0.9)アルコール(14.5)
    上品な香りとわずかな甘さを持ち、心地よい苦みのバランスがよいお酒です
●「ケイコウ」(純米吟醸 生)
    美山錦(55%)酵母(協会901号)日本酒度(+1.0)酸(1.8)アミノ酸(1.2)アルコール(16.5)
    すべるような軽快さと、酸味と苦みの程よいバランスが特徴です
●「ゲンセキ」(本醸造 生)
    ひとごこち(65%)酵母(自社酵母)日本酒度(+1.5)酸(1.9)アミノ酸(1.5)アルコール(18.5)
    特徴(爽快な味わいの中に丸いコクを感じるお酒です


 今月の会場は「ふみな」
 池袋から区役所、首都高を通り越した東池袋に、ひっそりと玄関を構える「ふみな」。ここも隠れ家というにふさわしい風情を醸し出しています。むりやりネット検索から“スーパー家庭料理”などと形容詞を拾ってきましたが、ママさんの腕では家庭料理の域を超え、料亭の味でした。仕込みがいいのか、素材がいい!
 ここは、古参のメンバー木邨さんの行きつけ。いい店を紹介していただけました。初めてでしたが、またぜひ、お世話になりたい。
  「ふみな」 豊島区東池袋3−9−15   電話03−3971−3199
  

いいネタでした「お造り」。中トロというより大トロに近いマグロに、鯛に、旬の桜えび。

「突出し」は、富山の「黒造り」に「ウドのきんぴら」、「クラゲの明太」。気が利いています。

「春のひと皿」。青柳、ウド、海苔入こんにゃく。からし味噌でさっぱりと。
「白エビの天ぷら」。ふみなのママは富山出身? いま富山で一番ホットな食材、伝手がないと仕入れが難しいのでは?。
「お新香」。きゅうりに赤かぶ、一夜漬け。

「鯵南蛮」。春らしく新玉葱もあしらって、ひと手間惜しまず。
「スペアリブ」。繊細な料理ばかりかと思いきや、豪快に。柔らかくてジューシーで、豚の旨味が出ていました。右はポテトマッシュ。 「へしこ」。私の好物を知っているのか、と思うほどのメニュー。これも北陸だあ。 春「ふきと竹の子」。若布を入れないところが、一家言ありそう!
(2010年4月28日水曜日開催)


(上左)七賢の粟澤専務。わざわざありがとうございました。
(上右,下)ふみな。一本芯が通った女主人でした。


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