第100回《1998年1月より通算194回》 日本酒と料理を楽しむ会
2013年10月23日開催

飲み干した銘酒稀少酒と、「柏庵」の料理



ついに100回を迎えたこの会。みなさまの健康な肝臓にただただ、感謝あるのみです。
新浪漫亭救済から始まった通算回数では200回を迎えようといういま、100は単なる通過点に過ぎず、飲兵衛はただ粛々と呑むのみ。
この会らしく、ゆるやかににこやかに、アニバーサリーを迎えます。

さて今月は、
千葉県から「稲花酒造」を特集し、13代蔵元秋葉康祐氏にお出でいただきました。

創業は1800年代はじめ文政年間と言われています。
鑑評会の常連蔵で、全国金賞、東京局首席、南部杜氏首席と国内の栄誉ある賞をすべて取っています。

ただし、先代の頃は苦難の時代で、お母様が蔵経営を切り盛りしていましたが、一時は廃業も心をよぎらせたとか。
秋葉さんも二十歳まで蔵を継ぐ気は全くなく、大学も普通の文系へ。
しかし、母親からの『家を辞めようと思う』の電話で目が覚めて、勝手に大学を退学して実家に入る。
そこから、酒造りを学び今に至っています。
目指す酒は、味はのっているが飲み口すっきりのお酒。

稲花酒造の推薦は、西田さん。
西田さんといえば、定番の酒米をただ削ればいいという造りとは真逆の造りの蔵を見つけるのがお得意。
そのお眼鏡にかなった稲花酒造、出席の皆さんの顔も100店満点でした。
特に、最後の「絆」の燗が良かったなあ!

<酒選テーマ>
 蔵元を囲む「稲花酒造」 ゲスト:十三代目蔵元秋葉康祐氏 推薦:西田信博
    千葉県一宮町東浪見

出品酒(写真上段左から)

●「絆 熟成槽場汲み 24by 特別純米 生」 搾ってすぐの槽場で瓶詰め。
●「金龍稲花正宗 斗瓶取り 大吟醸」鑑評会出品酒 火入れ(1度) フルボディの大吟醸。
●「上総の国一の宮 純米吟醸 生」 フルーティな香りが特徴。
●「1787 15号 無記 生」 スペック非公開のお酒。
●「絆 2008年仕込み 特別純米」 火入れ・生詰め(1度) 08年に仕込んだ絆の熟成酒。
●非売品「1978年 古酒」35年熟成なのに透明な琥珀色。蔵元も説明できない特別なお酒。
●「絆 23by 特別純米」 火入れ・生詰(1度) バナナの様な香りと豊富な酸。
●「1787 炎 純米吟醸」 火入れ・生詰め(1度) 芳醇な味わいと軽快な後味。
●「1787 長寿 無記」 火入れ・生詰め(1度) 千葉県産米コシヒカリ使用。






 今月の会場は そば・割烹「柏庵 3年ぶりの柏庵でした。手の込んだ料理に乾杯!
  

懐石風にひと品目は「酒菜と鯖棒寿司」。左から、揚げれんこん,さつまいも,銀杏、蔵に合わせて「千葉産生落花生塩ゆで」、「鯖棒寿司」、

右端が「自家製鯵のつみれ なめろう風」。落花生最高!

泉州産玉ねぎ
揚げ物は「鮭白子揚げ出し」。


椀物「鱧のしんじょう」。三つ葉にも仕事入ってます。

焼き物「太刀魚 葱巻き」。お魚に敷いてあるのが「骨せんべい」

肝共和えカワハギ
刺し身「石垣島生まぐろと 肝付きカワハギ」。肝の共和え、最高の仕事しています。


最後の締めは、もちろん「せいろ」! 北海道産新そばで言うことなし!!
厚揚げ
煮物「野菜の炊合せ」。


(2013年10月23日水曜日開催)

左、十三代目蔵元、秋葉さん。将来性たっぷりの楽しみな蔵でした。右は、3年ぶりに会場料理をお願いした柏庵、板長五味さん。下は推薦人のぶさん。また、やりましょう!





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