第99回《1998年1月より通算193回》 日本酒と料理を楽しむ会
2013年9月25日開催

飲み干した銘酒稀少酒と、「酒徒庵」の料理


十六代九郎右衛門

単なる通過点に過ぎませんが、キリの良い数字(開催数)を目の前にして『九』のつく蔵を特集しましたのは無意識ですが、蔵元からお褒めいただきました。
さてその今月の蔵は、木曽の国から「九郎右衛門」湯川酒造店蔵元にお越しいただきました。
30人参加という人気のため、持参いただいたお酒も12銘柄12.2合。
たらふく、美味しく酔っ払いました。

旧中山道木曽路の藪原宿にある湯川酒造店の創業は1650(慶安3)年、360年を超える歴史をもつ蔵です。
代表銘柄はズバリ『木曽路』! その名前からも力のある蔵だったことがわかります。
数年前から、先代が自らの名を冠した『十五代九郎右衛門』を特別な酒販店向けに出し、また、自ら中心となって復活させた「ヨネシロ」で醸した『燦水木』を造っています。
現在の社長は湯川尚子さん、一昨年十六代目を継いだばかりの若い蔵元です。
しかも昨年、伊那高遠の仙醸から移られた丸山慎一杜氏と結婚され、新しい一歩を築き始めたばかりです。

でも実は、
今年2月、甘酒製造場から出火して、それ以降の造りができなくなってしまいました。
壁や天井が焼けおちるなど、被害は決して小さくはありませんでしたが、幸いなことに麹室などには火がまわらず、貯蔵タンクも無事でした。
現在は、建物の復旧もほぼ終わり10月からの造りに向けて、準備しているところです。
そのような忙しいなか、蔵元が参加してくださることになりました。ありがたいことです。

なお、この会運営の予備金から、誠に些少ながらお見舞金を1万円差し上げました。せめて交通費の足しにしていただければ。



<酒選テーマ>
 蔵元を囲む「湯川酒造店」 ゲスト:湯川尚子氏 酒撰・企画:椿坂信弥
    長野県木曽郡木祖村大字藪原1003−1

出品酒(写真上段左から)

●「木祖地」特別純米 醸し屋バカップル(木祖村産しらかば錦59%精米)23BY ※丸山杜氏との結婚披露宴特別醸造
●山廃純米 (ひとごこち60%精米)23BY
●「燦水木さんみずき」特別純米 ヨネシロ仕込み(木祖村産ヨネシロ60%精米 ※食米、協会9号酵母)24BY
●純米 ひやおろし
●純米吟醸 火入れ原酒(ひとごこち55%精米、長野D酵母)24BY
●純米吟醸 生原酒(ひとごこち55%精米、長野D酵母)24BY
●特別純米 火入れ(ひとごこち60%精米、きょうかい9号酵母)
●純米吟醸 特別誂え(美山錦55%精米、きょうかい9号酵母)23BY
●「木曽路」特別純米 大寒仕込 ひやおろし(美山錦55%精米、きょうかい9号酵母)24BY
●純米吟醸 火入れ原酒(美山錦55%精米、きょうかい9号酵母)24BY
●「木曽路」山廃純米あらばしり(ひとごこち60%精米)
●「木曽路」大吟醸 中取り(山田錦40%精米)24BY






 今月の会場は 干物と牡蠣「酒徒庵
  

「冬瓜肉そぼろ」。夏なんだけど、冬瓜が旬。夏なんだけど、何故か晩夏じゃない?

「もずく」。突き出し。

泉州産玉ねぎ
「肉じゃが」。


「鮭の揚げ出し」。いいお味でした。

「かつおのたたき」。隠れるくらいにさらしタマネギ乗せて。

厚揚げ
シンプルに「厚揚げ」煮浸し。中頃のタイミングで、絶賛でした。


北海道根室産の「秋刀魚」! 言うことなし!!



締めは「きのこ飯」。珍しく食べきれないほどの量で、皆さんお土産お持ち帰り。
(2013年9月25日水曜日開催)

第十六代蔵元、湯川尚子さん。彼女自身も造ってきたので、良き伴侶となった杜氏とは、いろいろ意見も戦わせるとか。人間味あっていい。だからこれからも、きっといい酒が生まれそう。また、やりましょう!





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