第230回《1998年1月より》 日本酒と料理を楽しむ会
2016年10月26日開催

飲み干した「若駒」、そして「京矢」の料理


今月は、
栃木県旧豊田村(小山市)から『若駒』を招きしました。

「若駒酒造」の創業は、江戸末期1860年。
豊かな田と名付けられるほど、水が良く美味しい米が取れた土地だからこそ、必然的に創られた酒蔵。
創業者の名から「善十郎」の銘柄で地元では流通していたようです。

6代目柏瀬幸裕氏が、奈良の銘酒「風の森」での3年間の修行から戻り、
蔵元杜氏として造り始めてから、年ごとに評価が高まっている、注目の蔵。
6代目が造るお酒が原点に返っての「若駒」ブランドです。
すべて少量仕込みで、搾りも全量佐瀬式、手づくりの酒蔵そのもの。
中には木桶で醸す銘柄もあり「カネ太◯」ブランドとして売られています。

6代目の目指す酒は、きれいな旨味と透明感のある酸。
米らしい甘さと酸のバランスが味わえます。

10月末は既に仕込み入られているとのこと、当日は、
女将(お母様)にお出でいただく予定です。しかしこの女将、
3年前までは“女杜氏”。「カネ太◯」は女将の設計のママ造られており、太くて美味い。
お話も上手で、蔵元を囲むに相応しい楽しい会になりました。



<酒選テーマ>
蔵元を囲む「若駒」 ゲスト:柏瀬英子女将 若駒酒造  栃木県 小山市小薬169

【出品酒】(写真左から)


1)カネタマル しずく搾り(紺ラベル) 原料米:とちぎの星(食米)
2)雄町 50 無濾過生原酒
3)雄町 70ひやおろし
4)美山錦 70 瓶火入れ原酒
5)渡舟 60 瓶火入れ原酒
6)とちぎの星 50
7)亀の尾 80 瓶火入れ原酒
8)亀の尾 50 無濾過生原酒
9)若駒 五百万石80 瓶火入れ原酒
10)若駒 愛山50 瓶火入れ原酒

レベルの高い蔵でした。どれも美味しい。
特に印象に残ったのが、1)の「カネ太◯」女将の設計のお酒。香りも良く冷やで良し燗で良し、燗冷ましも◎。
4)の美山錦、7)の亀の尾80も◎でした。


 
 今月の会場は 旬酒場「京矢」銀座店 
  


色も鮮やかなお通し。「根三つ葉菊花浸し」。


お刺身は「鰹のたたき」、戻り鰹でしょうな。

泉州産玉ねぎ
焼き物は「魳の一夜干し」、酢取り生姜、酢橘。


京矢佐藤さんの“おはこ”、揚げ八寸。左から「帆立真丈俵揚げ」、「銀杏」、

「稲穂素揚げ」、「蓮根金平」、「蛸柔煮」、「公魚南蛮漬」、


「茹で落花生」、「海老芋塩蒸し」、「安肝旨煮」。


蒸し物というより、小鉢の中に見事に鍋料理が表現されている「鱈ちり蒸し」。白子、湯豆腐、椎茸や飾り野菜も入って、おろしポン酢あんかけで。  
玉子とじそば
絶品でした。


食事は「鮭茶漬け」

(2016年10月26日水曜日開催)


まだホームページなどないのですが、女将の笑顔とトークが宣伝塔

蔵元杜氏の腕もめきめき注目株。若駒は伸びます、間違いなく。


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