第249回《1998年1月より》 日本酒と料理を楽しむ会
2018年5月23日開催

飲み干した「長良川」、そして「じょう本店」の料理



今月は、
美濃各務原から『長良川』にお越しいただき、極上酒のアンサンブルを楽しました。

「小町酒造」は、長良川と木曽川とに挟まれた各務原の地で、1894年創業。
以来ずっと『長良川』を醸し続けています。
水はもちろん、名川長良川の伏流水。軟水で、柔らかい仕上がりとなりつつ、硬水にも負けない発酵力を持つのがこの蔵の仕込み水の特徴です。
酒米は岐阜の好適米「飛騨ほまれ」を主に使い、米の旨味を最大限引出すことを造りの基本としています。

当日は、五代目蔵元杜氏・金武直歩氏にお出でいただきました。
農大醸造学部卒、八海山で造りの現場を学び、蔵に入りました。
南部杜氏のもとで腕を鍛えながら、現在“完全発酵”(発酵の自然終息)をスタイルとして『長良川』の伝統を引継いでいます。
そのために用いているのが、“自然音楽”。酵母の発酵力を最大限引出すため、仕込み蔵の中に常にヒーリング音楽を流している、ちょっと変わり種。
仕込み水も、酒米も、音楽で元気な酵母も、すべては“旨い”のために。

その旨味を、造り手とともにたっぷり味わいましした!

なお、今回小町酒造をアレンジいただいたのは、
毎回参加いただいている、田村隆章さん。酒縁あってこその、この会です。

 



<酒選テーマ>
蔵元を囲む『長良川』 ゲスト:5代目蔵元杜氏 金武直歩(かねたけなおふみ)氏 小町酒造

【出品酒】(写真左から)


1)長良川 スパークリングにごり
2)長良川 純米大吟醸 無濾過原酒(1年熟成)
3)長良川 三代目純米吟醸 夏の生
4)長良川 三代目純米吟醸
5)長良川 三代目純米 無濾過生原酒
6)長良川 搾ったまま熟成純米(生詰) ビンテージ
7)長良川 純米超辛口+20 無濾過生原酒
8)H10BY 大吟醸20年熟成

2)純大無濾過生原は掛け値なしに◎でした。1年寝かせた熟成感も◎です。
3)〜5)の三代目シリーズも、なかなか注目。本来は海外仕様で、リサーチしながら海外の口に合う酒質を求め、その“三代目”というネーミングだそうです。酸が程よく利いて、冷やもよく燗冷ましはさらに◎。
9)の純大3年熟成も◎、ナッティが少し感じられ音楽を聴かせた効果が出ているかもしれません。




 
 今月の会場は 「じょう本店」(恵比寿) 
  


「板山葵」


突出しの「和え物」

泉州産玉ねぎ
「枝豆」


刺身盛り合わせ「まぐろ」〜「ぶり」

 


「あぶり〆鯖」


「鶏のつくね」


「朴葉味噌風豚焼き」飛騨の名物ですがじょうさんっぽくて、ま、いいか 

岐阜名物「鶏ちゃん」鶏と野菜の炒め物

玉子とじそば
〆は「きのこ蕎麦」


(2018年5月23日水曜日開催)


勤勉なお人柄の金武蔵元杜氏。「長良川」は
東京ではなかなか手に入り難いですが、練馬貫井の「柴田屋酒店」、町田の「さかや栗原」、杉並方南の「いにしえ酒店」で取扱あるそうです。


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