
今月は、
“武蔵の小京都”小川から「松岡醸造」にお越しいただき、首都圏随一の実力のお酒を飲み進めました。
端麗辛口の吟醸の流行で、仕込み水は軟水のほうが適しているイメージがありますが、
ここ秩父山系の同蔵の仕込み水は硬水。灘の“宮水”よりも高い、仕込み水としては日本随一の硬度を持っています。近くには鍾乳洞もあり、そこが本来の取水口。硬水なのも頷けます。
小川町は別名、「関東灘」と言われる所以です。
そこから醸し出される『帝松』。
8年連続の、新酒鑑評会金賞受賞の実力です。
「松岡醸造」は1851年創業。
伝統を守りつつもチャレンジを続け、「飲んだ人が思わず笑顔になるような酒造り」をモットーとし、常に新しい商品開発に取り組んでいます。そのため、原料米の仕入れ先は毎年違って“しまっている”。田んぼを見て作り手農家と話し、実際の稲の状態を見て、一番眼鏡にかなったものを全国から選んでいるそうです。
当日は、造りにも携わっている次期社長(7代目)松岡 奨さんにお越しいただきました。この会のあと、すぐ社長にお成りです。
<酒選テーマ>
蔵元を囲む「帝松」 ゲスト:第7代蔵元 松岡 奨 氏 松岡醸造
【出品酒】(写真左から)
1)純米大吟醸 鳳翔 備前雄町三割八分精白
2)大吟醸 山田錦三割八分精白
3)吟醸 社長の酒 原料米:県内産彩のかがやき
4)吟醸 土蔵10年熟成酒 原料米:麹米岡山県産都、掛け米兵庫県産朝日
5)Premium純米大吟醸生原酒 Royal Pine 原料米:山形県産出羽燦々
6)Premium 純米吟醸生原酒 MIKADOMATSU 原料米:山形県産玉苗
7)完全無農薬 純米吟醸 霜里 原料米:町内霜里地区産コシヒカリ
8)蔵出し 純米生原酒 原料米:彩のかがやき
9)本醸造 夜祭り 原料米:キヌヒカリ(食米)
10)純米 彩の酒 原料米:さけ武蔵
2)の大吟醸は,60Kg45,000円する特等米を使用、贅沢な鑑評会出品作品
5)6)のPremiumの2種はともに◎、純米生原のフレッシュで香り高い味わいが堪能できました。
7)の吟醸生は秀逸。米づくりから酒造りまで奨氏がプロデュース。原料のコシヒカリはなんと,へたな山田錦よりも高い金額で仕入れているそうです。もちろん,普通のコシヒカリのん倍。
8)の蔵出し純米生原も,ほぼ定番酒でありながら◎、9)の本醸造も申し分なく、定番酒が旨い蔵はやはりよい。
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