
今月は、
福島から「金水晶酒造店」にお越しいただき、世代交代し新しい“らしさ”を模索中の酒を楽しみました。
福島は言わずと知れた、酒どころ。この会でも何度も特集し蔵元を囲んできました。でも
福島市内にある蔵はこの『金水晶』だけなのです。
現在の福島市松川には昔、伊達藩の八丁目城が築かれていた。南への備えとともに、
金山があり、湧き出る水も良かったことからこの地が選ばれたそうです。
『金水晶』の命名は、金山と、霊泉が流れる「水晶沢」からとったものということです。
蔵の前には『蝋燭や』の板看板が飾られています。
いまは面影は感じられませんが、ここは昔は宿場町で、もともとは同屋号の旅籠を営んでいたそうです。
明治28年、いよいよ日本酒づくりを始めました。
2018年4月から第4代蔵元になられた斎藤美幸さん。
東日本大震災後、実家の蔵元を継ぐため東京から帰郷しましたが
元テレビ局報道記者、東京大学教養学部卒という異例の経歴。
昨年から県の醸造センターで酒造りを学ぶ、“駆け出し”でもあります。
福島県産の米をなるべく使い、市内の方に愛される酒造りをしてきましたが、
4代目が蔵に入られてから、新たな『金水晶』が始まっています。
すでに、5代目(美幸さんの息子さん)も蔵に入られ、ぐっと平均年齢が若返っています。
その若い酒を みごと飲み倒しました!
<酒選テーマ>
蔵元を囲む「金水晶」 ゲスト:第4代蔵元 斎藤美幸 氏 金水晶
【出品酒】(写真右から)
1)大吟醸(全国新酒評会金賞酒)
2)純米吟醸 摺上川 同県下飯坂温泉のPB 同町産五百万石 60% 写真の両脇のペットボトル“ふくしまの水”が仕込み水
3)KINSUISHO純米吟醸なかどり(県春季鑑評会純米部門金賞)福島市産夢の香 無濾過生
4)純米吟醸(県春季鑑評会夢の香部門金賞)福島市産夢の香 一回瓶火入れ
5)吟醸原酒「おらが純米」(ワイングラスでおいしいアワード金賞)福島市産ひとめぼれ 一回瓶火入れ
6)純米酒 純米酒大賞2年連続受賞 五百万石
7)吟醸原酒「天のつぶ」福島オリジナル米「天のつぶ」
8)普通酒 生原酒 地元での定番,糖類無添加,「福島の酒」の原酒
6)純米吟醸直汲み「華吹雪」福島県産華吹雪 原酒
8)の普通酒生原が◎、冷やでよく燗でも◎
3)の純吟中取り や 9)「華吹雪」も◎、特に9)は甘口と酸のバランスがよく美味しかったです。
全体にとても実力のある蔵でした
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(2018年7月25日水曜日開催)

美幸さんが東大ご出身ということで金水晶は「東大蔵元会」会員。
東大蔵元会とは、卒業生教員など東大に縁のある蔵元の会で、参加する蔵には、鷲の尾,新政,出羽桜,大七,ほまれ麒麟,惣誉, 若盛,御園竹,長龍,本州一,喜多屋,花の露の名が連なります。
毎年10月の東大ホームカミングデーには、各蔵の出店があるそうです。

珍しく集合写真を撮りました。写っていらっしゃってお持ちでない方、ご連絡ください。 |
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