第260回《1998年1月より》 日本酒と料理を楽しむ会
2019年4月24日開催

テーマ「霧の塔を囲む」 そして「BuenaVista Tokyo」の料理



今月は、
越後雪国から、設立から若い蔵をお呼びして、どんな蔵に成長するのかその酒に聞くことにしました。
企画コーディネートは、椿阪幹事です。


新潟県のなかでもとりわけ雪深い妻有地域の津南町、秋山郷への道の途中の山際に突然現れる大きな建物が
「津南醸造」です。
1996(平成8)年に設立された、この業界のなかでは格段に新しい酒造蔵、
銘柄は『霧の塔』『妻有郷』『雪美人』などを売出し中です。

津南の米作り農家が、自分達の米で酒を造ろうと出資し、津南町農協・津南町と共に立ち上げました。
その成り立ちは、あの八海山が新潟の酒米・五百万石に特化した新たな醸造蔵を立てようと計画し、津南の地を選んだことがきっかけだったそうです。それはもちろん、この地が五百万石の産地だったから。農協は産業振興も考え、酒米を供給するだけでなく五百万石の酒を造ろうと、地場資本と人材だけで立ち上げたのです。技術的には、八海醸造が惜しみもない協力を提供したようです。
現在は滝沢昌哉杜氏のもと、津南の米・水・人で「淡麗旨口」の酒を造っています。


会場のお店は、『ブエノビスタ・トーキョー』。
昨年11月に開店したスペインバル風のお店で、スペイン料理をワインだけでなく日本酒とも楽しもうと、
料理に合った日本酒を揃えています。
実は、
「三芳菊」の会(2013年11月)を催した目黒の『和酒バル KIRAZ』の姉妹店です。
オーナーも同じ馬宮加奈さん。徳島県三好市の三芳菊酒造の蔵元の妹さんです。

今回は、雪国のお酒vs南欧料理!
まったくなんの違和感のないペアリングでした。世界に誇る日本酒は、どんな料理にも合わせられます!



<テーマ>
『霧の塔を囲む』 酒撰:椿阪信弥 氏 ゲスト:津南醸造 村山部長/瀧沢杜氏 http://www.jouzou.com/

【出品酒】(写真右から)


1)霧の塔 純米大吟醸酒 にいがた酒の陣限定酒・50%磨き 2年貯蔵酒 非売品
2)霧の塔 吟醸酒・爽やかな吟醸香と適度な酸味、スッキリとした喉ごしの吟醸酒
3)霧の塔 本醸しぼりたて生原酒・今だけのフレッシュな風味と若々しく軽やかな味わい。株主限定酒
4)霧の塔 純米酒・柔らかなコクとキレ、淡麗にして旨味のある地場産の酒米仕込み純米酒
5)雪美人 特別純米酒・爽やかな香り、あっさりとした口当たり、淡麗旨口の特別純米 
6)霧の塔 純米大吟醸酒 H30全国鑑評会出品酒・袋吊りの最高級酒
7)霧の塔 純米吟醸酒・穏やかな香り優しい口当たり、丹念に醸しあげた味わい深い純吟 1年熟成
8)霧の塔 純米吟醸 無濾過生原酒・フレッシュな風味と若々しく軽やかな味わい 7)の生原
9)霧の塔 本醸造酒・幅のあるコク味と引き締まった後味、甘・辛・ピンを目標にした本格清酒
10)妻有郷 純米酒・柔らかく綺麗なコク、米そのものの味が生かされた旨み豊かな辛口純米


7)の純吟がよく、さらに8)の生原が◎でした。常温でよく、燗してなお良し
1)の純大は、もちろん◎、香りよく実は原酒の2年熟成なので、ボディがありまろやか
もちろん、酒米はすべて五百万石です。



 
 今月の会場はお初にお邪魔した スペインバルBuena Vista Tokyo 
  


たっぷりチーズ乗せ「サラダ」


ボリューム満点の「スペイン


オムレツ」


豪快な「豚のグリル」

 







アッツ熱の「アヒージョ」
玉子とじそば
最後の締めの食事は、スペイン料


理らしく「パエリャ」。


(2019年4月24日水曜日開催)


(上)滝沢杜氏 まじめな人柄が滲み出る酒を育てています。年に何回も着けないネクタイで、少し緊張気味でした。
(下)販売担当の村山部長(右)と、企画・ツバさんです

《日本酒と料理を楽しむ会 アーカイブ》
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第248回180425開催の「角の井ゆり仕込み」と柏庵の料理は  こちら
第249回180523開催の「長良川」とじょうの料理は  こちら
第250回180627開催の「帝松」と京矢の料理は  こちら
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